狼様の愛のカタチ理論
けれど、私はこれが限界
これ以上、扇李に近付く事なんて出来ない
ただでさえ、震える身体を抑えるのがやっとなんだ…
「扇李、そんなに離れていては、王は花嫁と仲が悪い…そう言われてしまいます」
「別に好きに思わせればいいだろう」
今まで、黙っていた扇李がめんどくさそうに反対を向いたままサイさんに言う
「いえ、扇李、それでは他の者にしめしがつきません。他界の王も出席されますし…扇李がよくても我々が困ります」
「…………っ」
「それに隣りにいるのに反対を向くなんてありえません。あとその離れた距離を今すぐになんとかして下さい。扇李」
「………」
呆れたように言い張るサイさんに、扇李はチッと舌打ちをして視線を正面にいるサイさんに写す
「サイ、うるさい」
「うるさくて結構です。あ、それとも、愛しの沙優様を前にして緊張しているのですか?」
「あ?」
「…ぇ?」
「それなら、仕方がありませんね」
ニコリと嫌味たっぷりに言うサイさんに、扇李がもう一回舌打ちをする
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