狼様の愛のカタチ理論






「…あ」



そこで、眠るのは間違いなく右汰


だけど、身体中に巻き付けられた包帯、顔にもいくつか手当てをした後


腕や首も頭も、白い包帯だらけで…


苦しそうな顔をしながら、顔には沢山の汗



「…っ」


「服を脱がせて、びっくりしました。アザも傷も思ったより沢山あり、あと少し遅かったらと思うと…」



左汰も悔しそうに、グッと息を飲み込み、微かに身体が震えた



右汰…なんて姿なんだろう。


本当に、本当に…私のせいだ…攻めても、攻めても攻めきれないくらいで…悔しいっ


右汰がこんな目に会うんじゃなくて、私なら良かったんだっ



私が、逃げなくて、右汰の盾になってれば


こんなことには…っ




「ごめんっ…」


うつむき、涙を必死にこらえながら呟くと左汰が私をみる



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