狼様の愛のカタチ理論





扇李…わたし、凄く嬉しいよ



愛すことは出来ない、そう言われた時は悲しかったけど

守ってくれるって、初めてハッキリと扇李が言ってくれた


それが、なによりも嬉しい。"大事"にしてくれるんだって、勘違いかもしれないけど…思えるから


「………扇李」


目を閉じたまま、私の膝で動かない扇李をみて


髪の毛を撫でると、気持ち風がふいていい香りがする


寝顔も熱も香りも声も、スーと響く寝息とか


全てに胸がドキドキしちゃう












やばいな…わたし…やばいけど、もっと扇李とこの時間を過ごしたくて、なるべく動かないように私はずっと彼をみつめていた―…





















「……………」



そんな一部始終を誰かに見られていたなんて、私は気づきもしなかった―…






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