狼様の愛のカタチ理論
「知里、もういいから…沙優様の前では恥ずかしい」
「いいじゃない、あの時のサイは凄かったんだから」
手を離して、両手を頬に当てて何かを思いだすようにポッと顔が赤くなる
凄かったって、何がだろう?
他人の恋愛話しは好き。とくにサイさんのそーゆう話しなんて初めてで
しかも、サイさんに人間の妻がいるなんて
つい、気になってしまって頭を傾げる私に
知里さんが私の耳元に近付こうとすると、それを制すようにサイさんが知里さんを引き寄せてしまう
「…知里」
「あっ!なによ!いいじゃない!」
「駄目だったら、ダメだ」
「もう!ケチ!」
ブーと頬を膨らませて怒る知里さんに、苦笑いしながらサイさんは私をみつめる
「沙優様、申し訳ありませんが、知里がこれ以上余計なことを言わないように送ってきますので、少々ここでお待ち下さい」
「え…あ、はい」
「そんな、私まだ来たばかりよ?それに沙優さんとお話を」
「それは、またの機会に」
「そんな…ちょっ、サイってば」
手をグイグイ引いて、サイさんは強引に知里さんを連れて行かれる
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