狼様の愛のカタチ理論




「沙優、貴女は謝らなくていいのよ?私はあの日沙優が施設を出て行くのは分かっていました」


「…ぇ?」


わ…分かって、た…?


「いいえ、正確には近いうちにそうなると確信していたの」


笑いながら言う院長様の真意が分からなくて、考えるように視線を反らすと院長様は相変わらず膝を着いたままの扇李をみる


「その前に扇李?あなたはよくも私の可愛い沙優を連れ去ってくれたわ。しかも私がいない時を見計らったわね?」


「そ、それは…」

「これは腹いせよ。あのね、沙優?扇李はねずーと昔から貴女を花嫁にしたかったの」


「…へ?」

「!…ま、マリナ様」

「扇李、静かにしなさい」


立ち上がり、顔を少し赤くしながら焦る扇李に院長様がキツく言うとグッと押し黙ってしまう


「全く、沙優もこんなのが旦那じゃ苦労するわね?素直じゃないし、隠し事が多いでしょ?その上頑固だし」

「あ…はは」


当たってるだけにフォローのしようがなくて、苦笑いする私に院長様はため息をつく


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