永劫の罪人 光の咎人
 しかし、馬を木につなげてロンドの元へ戻ってきたガストを見た途端、老人の顔から力が抜ける。

「その顔、まさか……」

「ああ、あんたの血縁らしい。ガストと言う」

 老人は「おおっ」と感嘆の声を出す。

「驚いたな、ワシの若い頃にそっくりだ。しかもワシと同じように警護隊へ入っているとは……よく来たな、ガスト」

 さっきまでの厳つさは消え、老人の顔はにこやかになる。
 とても話しやすそうな空気に安堵しながら、ロンドは老人に尋ねた。

「あ、あの、貴方がアスタロ様ですか?」

「いかにも、ワシがアスタロだ。まあ立ち話もなんだ、入ってこい」

 アスタロが扉を大きく開けて、小屋の中へ手招きする。言葉に甘えて、ロンドとガストは小屋に足を踏み入れた。 
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