永劫の罪人 光の咎人
焦ってロンドは小瓶を回し、全体を確かめる。しかし、どれだけ見ても中身はない。
「あ、あの……中の薬は?」
「そこの槍ンところにぶちまけた」
男は親指を槍に向けて即答する。
ゆっくりロンドが槍へ顔を向けると、槍の真下が淡い光を放っていた。
「な、何てことを!」
ロンドが馬を降り、槍に駆け寄ろうとする。
だが、先に馬上から降りた男に肩をつかまれて、足を止められる。
「なあなあ、ここは一体どういうところなんだ? オレ、この街に来たばっかりで何にも知らないんだ。よかったら教えてくんない?」
あまりに緊張感がなさすぎる。
ロンドは何とか男の手から離れようと、強引に前へ出ようとする。
だが、力の差は大きく、男の手はビクともしなかった。
「離してください! 早くしないと――」
「教えてくれたら離してやるよ」
こんなことで時間を費やすわけにはいかない。ロンドは男を見上げる。
「その薬は死んだ者を甦らせる、死人還りの秘薬。そして、貴方が振りまいたこの場所は……百年前、国を大いに乱した『永劫の罪人』マテリアが処刑され、見せしめにその骸をさらしていた場所なんです!」