恋歌 〜secret love〜
「すげーっ!」


「当たり前でしょ?あたし達、このために昨日からウチで仕込んだんだから」


「さすがー! ねぇ、これって何会かなぁ?」



はしゃぐ勇人と仁志くんに向かって、彩乃が答える。



「うーん……卒業祝いって感じ?あと、近況報告も。

後期も終わったんだし、お互いに受験の結果もちゃんと言いましょ」



授業で使う机をいくつかくっつけて

作ってきたお弁当と用意した食器類を並べる。



彩りもボリュームもたっぷりのお弁当は本当に豪華に見えて……



あたしも頑張ればここまでできるんだ!


なんて、少し嬉しくなった。



……まぁ、彩乃がかなりの分を作ってるんだけどね?



「おっ、結構派手にやってるな!」



仕事が終わったのか、頼城先生が音楽室に入ってきた。
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