初恋の行方〜謎の転校生〜
私は霊園の入口で花を買い、それを胸に抱えて柏木君の横を並んで歩いた。


見晴らしの良い小高い丘に、同じ形と色の無数の墓石が等間隔に並んでいた。


「柏木君?」

「ん?」

「毎月、ここに来てるの?」


私は気になっていた事を柏木君に聞いてみた。つまり、彼は月に1回こちらに来て、悠人君の墓参りをしているのか、という事を。


「毎月って事はないよ。彼岸とか命日近くに来るだけさ」


「でも、月に1回ぐらいこっちに来るって……」


「ああ。それはね……女に会うためさ」


「女!?」


私は思わず立ち止まってしまった。

柏木君には、本庄さんの他にも彼女がいる?


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