初恋の行方〜謎の転校生〜
お母様とユキちゃんが墓標に向かって手を合わせると、私達は悠人君のお墓を後にした。


墓標に向かってもみじのような小さな手を合わせ、「なむなむ……」と言っていたユキちゃんは、すごく可愛らしかった。


霊園を出ると、客待ちしていたタクシーにお母様、私、柏木君の順に乗り込んだ。


ユキちゃんは、柏木君の膝の上にチョコンと座った。ユキちゃんは、柏木君の事が大好きらしい。


「駅前でラーメン食べよう?」


と柏木君が言い、ユキちゃんは「らあめん、ちゅきー」とはしゃいだ声を上げた。


「そんなんでいいの?」


と、お母様は言い、柏木君に「どう?」と聞かれたので、「私もラーメンは好きです」と答えた。


「そっか、よかった。おまえに本場の博多ラーメンを食わせたかったんだよ。かなり美味いんだぜ?」


私はその言葉が嬉しくて、

「ほんと? 楽しみだなあ」

と言いながら、自然と頬が緩んでいた。


その時、隣のお母様が息を飲んだような気がしたのは、私の気のせいだろうか……


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