初恋の行方〜謎の転校生〜
「だったら、なぜ……?」


「釣り合わないと思ったんです。人気のある悠人君に、平凡な私なんかじゃ……」


「馬鹿野郎!」


柏木君に怒鳴られ、私はビクッと体を強張らせた。


「あいつがどんな思いで、おまえに告白したと思ってるんだ!?」


「…………」


私は柏木君の剣幕に押され、返す言葉がなかった。


「やっとの思いで言ったのに、おまえは……」


「ごめんなさい」


私はとうとう泣き出してしまった。
柏木君に怒られた事と、悠人君に申し訳ない気持ちで。


「今はどうなんだ?」


柏木君は、私が泣き出したせいか、静かな声でそう言った。

でも、何のことか分からず、「え?」と私が聞くと、


「悠人のこと、今はどう思ってるんだ?」


と柏木君は言った。


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