初恋の行方〜謎の転校生〜
「ごめん」と言いながら、柏木君は私の横に移動してきた。


「でも、さんざん見ましたよね?」


「そうなんだけどな。チラチラ見るのは、また別って言うか、何て言うか……」


そんな話をしたからなおさらに、私は柏木君を意識してしまって恥ずかしくなった。


しばらくお互いに無言でコーヒーとココアを飲んでいたけど、


「昨日は悪かったな?」


柏木君がポツリとそう言った。

何の事だろう、と思って柏木君の顔を見たら、


「き、キスなんかしちまってさ」


ああ、その事か……


「もしかして、初めてだったとか?」


柏木君にそう聞かれ、私は前を向いてコクンと頷いた。


「やっぱりそうか? 悪かった」

柏木君が私に向かって頭を下げるのが、視界の隅に映っていた。


それに対して私は、

「謝らなくていいです。嫌じゃなかったから」

と言った。


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