One STEP
「いいんじゃ…ないかな?」
曖昧に答えて、ハっと重要な事を1つ思い出した。
松下先輩、怒るかな?!
問題はこれだ。
ただでさえ嫌われているのに、ほいほい友達なんて連れてきたら、もっと拒絶されちゃうかな…?
それどころか存在否定されるかも…?
どうしよう。
それは絶対嫌だ。
「あ!待って琴子!!」
「ん?」
「あ、あのね、あたし分からないから…その、誰か先輩に聞いてみてほしいかなぁー…なんてですね…」
なるべくオブラートに包んで琴子がお怒りにならないように言ってみた。
ただでさえ手を握られている。
へたなことを言って怒らせたらどうなるか、なんて考えたくもない。