One STEP



あたしはそんな先輩たちを見て胸が苦しくなった。



やはり普通1年が主役をやるもんじゃないんだ。


やっぱりあたしは…



「お前らがそんな奴らだとは思わなかったな」



ズカズカと言い散らかす先生。


先輩たちは何も言えなそうに俯いているだけ。



先輩は良い人です!


そう言って飛び出したいのに、体がいうことを聞いてくれない。



足先から冷えていく。


あたしはその場に棒立ちするしかなかった。



先輩を追い詰める、先生の言葉は止まらない。


先生はどうしても主人公を変えたいようだ。



動くことが出来ず、だからと言って暴言を聞いたまま立ち尽くすことができなかったあたしは、力なくペタリと床に座り込んだ。



階段の隅で震えて流れてくる言葉を聞き入れることしかできない。



やっぱり…だめだったんだ…。


あそこにはあたしが立っちゃいけなかったんだ…。




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