アイシング、マイラブソング

【4―3】ストロベリーの味?

それはそれは、些細な一言。



「まだなの?!」



学校の教室で

祥を始めとした3人から同じ言葉で同時にツッこまれた。


「え…そう言われましても…」


責められた気分で、つい小さくなる。


「オマエ、ホントに男か?」

「俺は1ヶ月だな」

「俺なら1週間だけど…今の時代、当日もアリだからなぁ」


口々に勝手なことを抜かす。

僕はひたすら反論する。


「それはオトナの話だろ?!俺らは未成年。お子ちゃまだからいいの!」

「でも…彼女は待ってるんじゃねえ?」

「積極的な女の子ってそうそういないし」


言葉が詰まる。


確かに(僕的には)、
千架は女らしく
しおらしい子。


「待ってる…のかな?」

「そうそう」


「千架を知ってる祥はどう思う?」


「藤堂は…受け身と言うよりは、自分からって感じがするけど」


「え~…積極的だと何か困るなぁ」


「出た、ウザイタイプ」


「え?」


「アドバイスされて、いちいち悩むな。潔さも大事だぞ!」
< 114 / 271 >

この作品をシェア

pagetop