アイシング、マイラブソング
「怖い夢?」


慰めるように千架の頭を撫でながら、

僕は続きを待った。




「悠がね…
 あたしにね、


 別れたいって言う夢…」




千架は泣きそうな顔で呟く。



「別れたい、って」



「うん、俺が言ったの…?」



「いつも朝に待ち合わせる駅前だった。だから余計リアルで…」



「うん」



「悠は冷たい顔で…別れたいって…あたしは涙が枯れるまで走ってた。」



「それで?そのあと俺は?」



「出て来ない。

あたしはただひたすら走って、

悠は追いかけてはくれなくて。

淋しくて

走り疲れて

立ち止まったその場所が、どこなのかも分からない。

そのぐらい、

とにかく走った。


結局その場で泣き崩れちゃって…

その悲しみで起きたの…」



僕がそんな夢を見たら。


きっと同じ気持ちで目覚めるだろう。


精一杯の慰みの言葉をかけた。



「絶対別れない。俺からはそんなこと言わないよ。当たり前じゃん?」



「でも…」
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