アイシング、マイラブソング
冬晴れの空は雲ひとつ無かった。

僕らは昔のように並んで歩いた。


千架と別れてからこれまでに経験した激しい胸の動悸、迷い…

それが嘘のように、穏やかな気持ち。




『今日は絶対迷わない』




この覚悟が心を自制しているおかげなんだろう。



「今日は良く晴れてるね」


「ああ、旅立ち日和だな」


「東京もちゃんと陽が当たるかなぁ…」


「そりゃあ当たるよ」


「ビルの隙間のお日様じゃさみしい」


「…ああ」



「だから目に焼き付けるんだ。空しかないところで光る、この太陽を…」



僕の頭には

空を仰いだ千架の切ない表情がくっきりと焼き付いた。


こっちにまで悲しみが移る。



―さみしいよな…地元離れるんだし…
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