アイシング、マイラブソング



「あたし…しばらくは悠を好きでいると思う」




―な…何言い出すの?




せっかくの覚悟もむなしく、軽くドキドキが現れ始めた。



「これは夢のためのお別れで…大好きな人を傷付けて、諦めてまで進む道だから…絶対最後までへこたれない」



「うん…」



「あたしのこと、勝手で腹立ててると思うけど、見ててほしい。一日も早くCDデビューして頑張ってる姿見せるから!」



「わかった」



「以上、お願いでした」



「………」





もう、なんて答えたらいいか分からなかった。



分かったことは

やっぱり千架が好きだということ。



でもこの子とは只今からお別れで。



『今日は迷わない』



この決意も僕の心でかなり健闘中。



―千架を困らせないような、明るい別れにしなきゃ…
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