broken、robot。
今を生きて
あれから、1年が経った。

何も変わらない。

変わってない。


周りからは

性格が変わったと心配されたが
何も変わってない。


ガタン、ゴトン…

ここは、路地裏。

ゴミ置き場。

電車が通る下。

あの人がいるかもしれない場所。


「留亜。お花、持ってたよ。」

向日葵。

留亜は、向日葵みたいだったもん。

いつも笑ってて…


……あれ?


笑うってなんだっけ…?


「留亜?なんかね、喪失感がずっとあるよ。
私の中で何があったんだろね?」


笑うことを私は、忘れた。

友達とは疎遠になり、会社はクビになった。

「留亜」

あなたがいたら何か違ったのかもね?

「留亜」

私はまだあなたを求めてる。

「佑夜さん、私…

あなたに運命の人って言っちゃったけど違うみたい。」


留亜のお墓ばっかりきちゃう。

ここにいるかもって思っちゃう。

佑夜さんなくなった時もそうだったかもしれない。
でも…

留亜のお墓はね、石がないの。
お骨がないの。
死体がないの。
ロボットなんだもん。

だから、

諦めらんないの。


いつ、帰って来るんだっけ…留亜。


ケータイが震えた。

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