【完】チーズ男とあたりめ女
朝、蝉の泣き声で目を覚ました。
腰に少し痛みを感じながら起き上がり、隣を見れば、悠が気持ち良さそうに寝ていた。
足元やベッドの下に転がる服や下着を拾い、着替えてからリビングに出た。
昨日は気付かなかったけど、相変わらず汚ない。
「さてと…」
私は洗濯物を拾い集め、脱衣場へと向かう。
洗濯して、朝食の準備…と、思ったけど。
冷蔵庫にはお酒しかない。
買い物に行くとしても、コンビニか。
寝室に財布を取りに戻り、起こして出掛ける事を告げた。
「俺も行く…」
まだ眠そうな顔。
私は首を振った。