【長編】雨とチョコレート
「れい君、信じてないでしょ?」

「・・・当たり前じゃん」


はぁ、とため息をつくしの。

それに、よくわからん。

話の展開に、俺はついていけてない。


「それと、しのが俺の彼女に思われてることとが、どう関係してんのかわかんない。
あと、証拠がない」


なんて子どもっぽい言い方だ。


でも、どうしてだろう。
胸にもやもやが溜まってく。

しのの言いたいことがよくわからないっていうのも理由のひとつだけど、もうひとつ。

裏になにかあるんじゃないかと思って。

はっきり、言葉にできない。
この、気持ち悪さ。


「ゆりぴょんね、わたしのこと目の敵にしてるんだ。
補習で学校行ったときもK大の二次の問題とか私にガンガン当ててくるの」


あー・・、補習行ってなかったからな・・・。
知らない。


「気のせいじゃ・・・」

「ないよ。絶対気のせいじゃない」



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