【長編】雨とチョコレート
あれからあっという間に午後になって、LHR。


「はい、じゃぁ、自分が入りたい委員会の下に名前書いてー」


ゆりぴょんがいうと、各々席を立って名前を書き始めた。

しのはというと、ずっと座ったまま。


黒板の前が空くのを待ってるんだろうか?

俺がそうやってしのを見てると、後ろからちょんちょん、とつっつかれた。

岬だ。


「なんだよ」

「真山君さ、昨日なんかやらかした?」

「え?」

「だってさ、しのの様子がなんかおかしいんだもん。
昨日一緒に帰ってたじゃん?分かるかな、って」

「いや・・・」


心当たりがないわけじゃない。


「そっかぁ」


まだ、しのは席を立たない。


「真山君、名前書かないの?」


ゆりぴょんが聞いてきた。


俺は内心で「誰のせいでこんなめんどくさいことになってんだよ」と思いながら、「今書きまーす」って席を立った。



黒板の前にはまだちょろちょろ人がいる。

黒板を見渡した。







しのの名前もない。


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