神宮姫伝





「……誰のモノに手出すつもり?これはあたしの。あんたらなんかに渡すつもりも無いし取られるつもりも無い。今すぐ失せて、じゃないと殺しちゃいそうだからさ?」



僅かに殺気を込めて言えば女は青褪めた顔でコクコクと頷く。


それを確認すれば手を離し顎を動かす。
女二人は逃げる様に居なくなり、その場にはあたしと昴だけになる。



「………今のなに、」


「えー?」


あたしの殺気混じりの声とは別に昴の声はわざとらしく、そして何処か嬉しそう。


ジロリと睨めば、昴の口元は嬉しそうに緩んでいる。


(……ムカつく、)


「椎、妬いただろ?」


「……は?」


見当外れな言葉に思わず聞き返せば、昴はふう……と息をつく。



「妬いたなら、まあ成功か?」


意味の分からない言葉に苛立ったままクエスチョンマークを出せば昴がニヤリと笑う。


「椎があんまり妬かないからな。妬くか試してみただけだ」


サラリと言われ思わず固まる。


「……まあ、椎が見えたから試したんだけどな。……聞いてるか?」


そんな昴の声など聞かずにあたしの頭は高速で今の話を整理している。




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