神宮姫伝
*
――そして今に至る。
「……おい、」
無視して歩き続ける私に遂に昴の声が低くなる。
さっきよりは冷静になってきた頭に従い、仕方なく立ち止まり振り返る。
「悪かった、……からかいすぎたな」
「…心配した。喧嘩かもって、何かあったのかもって、それに……凄い妬いた」
「……っっ、」
恥ずかしくなり最後だけそっぽを向いて伝える。
ちらりと昴を見れば何故か俯いている昴。
……けど、その耳は暗くなってきたのに分かるほどに真っ赤。
(珍しい………可愛いな、なんて)
余裕かましてばっかりの昴のレア感に思わず微笑む。
が、次の瞬間腕をグイッと引っ張られ気づけば昴の腕の中におさまっている。
「可愛いとか男に言ってんじゃねえよ」
「嘘、……あはは、はは」
何とか笑って誤魔化そうとするが、ジロリと睨まれる。
「……お仕置き、必要だよな?」
「っっ!」
妖艶に微笑んだかと思えば唇を奪われる。
苦しくなってきて胸板を叩けば漸く艶かしいリップ音とともに解放される。