銀河の星屑
女子の1人が小さな声で謝罪した。

「あたしも、ごめんなさい…。

佐々木さんの弟とは言えど、あんなことを聞かされて…。

あたしたち、本当は佐々木さんがうらやましかったの。

論文では評価はいつもAで、テストの成績もすごくよくて、頭がすごくよくて…おまけに美人で、あたしたちにないものを佐々木さんは全部持ってた。

でも美人なことも頭がいいことも、それをいっさい鼻にかけてなくて、むしろ遠慮してて…」

彼女たちの声は、震えていた。

「ごめんなさい…」

女子2人が頭を下げた。

「いや、頭を下げなくていいんだ。

俺もその…ちょっと、カッとなっちゃって…」

あいにく謝られることになれていない俺は、逆に戸惑った。
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