とある男女のそれぞれの場合。
ぼさぼさの髪をちょっと
取って三つあみにして


遊んでみると、


「くすぐったいんだけど、」


と怒られた。 うわあ、とか呟き
ながらほどくと、蓮見君は満面の笑みで


顔をあげた。


「俺、なつのノート見やすくてすき」


「急にどうしたの」


唐突にほめられて、無意識に速攻で
ツッコんだ。


「見やすいノート書く、なつもすきだよ」


「それは」


「恋愛感情的な意味で」



――それは、私もだよって答えた方が、
それとも聞えなかったフリをした方が、
良いのかな? ねぇ、蓮見君?
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