シンデレラと魔法使い
「ここから見える景色が最高なんだ。」


それからレオは空遠くを見つめ、もうすぐか、とつぶやいた。


「アンヌ、よく見ておけ。最高の景色をみせてやる。」


レオの言葉を合図にしたように、地平線からだんだん太陽がのぼってきた。


カモメだろうか、鳥たちが飛んでいる。


太陽が上がってくるにつれて水面がキラキラと輝きだす。


「………」


私は息をすることも忘れるぐらいその景色に見入った。




どれくらいの時間がたったのだろうか…


太陽が地平線からすっかり顔をだし、奇跡のようなその美しい景色はおわりを告げた。


「どうだ、綺麗だっただろ？」


「うん…すごく…」


「…そうだ！」


レオがいきなり叫びなにやらごそごそしだす。


「どうしたの？」


私はかえるかなんかをだしてくるのかと少し訝りながら様子を伺う。


だが、そんな私とは裏腹にレオは目当てのものをみつけたのか顔を輝かせた。


そして私のほうをむき目をつぶれと言ってきた。
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