もっと早く‥
「それからあの部屋を片付けられないでいる‥。」






俺は紗夢の部屋を見つめた。








もう戻らない。






そんなことはわかってる。






俺も未練がましいよな‥。






「幸くん、私がその人の代わりになれないかな?」


「…。」






俺は夏音を見た。





夏音の目には涙が溢れていた。






「その人の代わりでいいから、幸くんのそばにいてあげたいの。」


「っ‥夏音‥。」


「幸くん、もう苦しまないで‥。」


「っ!!!!」






俺の中に衝撃が走った。
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