秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「う―…っ、かっくん…!」
嫌だ…嫌だ…!
誰か助けて。
この人を助けてよ…!
脇にしゃがみ込んで、ベッドに突っ伏して泣き崩れるあたし。
苦しいときこの人に抱きしめてもらえないことがこんなにつらいなんて、知らなかった。
「かっくん~…っ」
あんまりの苦しさに、胸が引き裂かれそうなほど痛くて、喉がつまって声も出なくて。
叫びたかった。
いっそ叫んでしまいたいくらい、本当に辛かった。
…けれどそんなとき。
…そんなときいつも助けてくれるのは、やっぱりこの人だった。
「…っ…ま…お……?」
「……え…?」
…空耳。幻聴?
今、聞こえるはずのない声が聞こえた気がする。
どくんと心臓が大きく脈打って、一瞬涙が止まった。
「お前……なに、泣いてんの…?」
「―…!!?」
か……っくん…!?
―ガシャーンッ!