秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
――真裕サイド――
お店を出てみれば、彼は出入り口付近に立ちつくし頭を抱えていた。
何事かと声をかけてみれば…。
「…え、父様?」
皆さんの向こうになんと父様の姿!
もう、まおびっくりっ。
「まおやーいっ❤」
「げ」
「お。大きくなったなぁお腹も。先生はなんて?」
「いや…ていうかなんで…」
「それがな、楓くんに届けたいものがあってはるばる追いかけてきたのだがそれが野木が今使えないことに気が付いて急遽自転…」
「あー分かったもういい」
「聞いてよ!!Σ」
「え…ちょっと待って、なに? どういう状況これ…?」
顔その一こと亜衣さんが動揺を見せる。
そしてそれを見て、珍しくあたしは勘を働かせた!
きっと彼らは、父様がただのおばかなおじさんじゃなく世界の藤峰洋平だってことを知っているのだと!!
「あなた電話っ」
「は?」
「帰るわよっ」
「あ…ああ」
野木さんならきっと五分で来るわ。
うん、逃げ切れる!
「逃がすかァ!!」
「きゃーっ」