堕ちても君と
私がアレンを真っ直ぐ見つめれば、彼も私を見据えて返事をくれる。






「何だ」






「私、貴方に会ったら直ぐ殺されると思ってました。私は異世界の住人ですから。だけど、貴方は私を生かしてくれた。どうして…?」






ムーラのように、私を異物と見なし毛嫌いする悪魔も勿論いる。






逆にそちらの方が多いだろう。







そこで魔王に求められる決断は、私の死であるはず。






貴方はそれを分かっていながら、どうして私を…。






「似ていたからだ」
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