王子様たちのお姫様!?
「おい、佐藤!!なんなんだよ急にっ!?」



皆川が僕を追いかけながら息を切らしていた。



「なにって??」



「だから、なに急にムキになってんだよ??」



段々、皆川が遠くなっていく。


僕は、速歩きで歩き続けた。



「待てよ!!はえんだよ。」


叫ぶ声が聞こえたけど無視した。



「誰なんだよ…。」



なんでこんなにムカムカしてるんだろ…??



川崎先輩が他の男子と仲良くしてるのを見ただけなのに



なにこんなに悔しくて悔しくてたまらないんだろ…??



川崎先輩のことになるとなんで冷静になれないんだろ…??



――好きだから――



それは、川崎先輩のことが僕は『好きだから』なんだろうか??



僕は、川崎先輩が




―――好き??―――




心臓が暴れだす。



ドックンドックン



廊下に立ち尽くした。



2年1組の前だった。



ガラガラ



女の先輩が出てきた。



「あれ??昨日、晴夜華呼びに来た子??晴夜華まだ来てないよ??」



多分、昨日晴夜華先輩を呼んでくれた先輩だ。



「いえ、大丈夫です。」



僕は、チラッと先輩を見て1年3組に入って行った。
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