とりあえず王道に現実主義者を混ぜてみよう
名簿を閉じると同時に、背後で扉が開く音がした。
紫藤君が忘れ物でもしてとりにきたのかと思って振り返ると
「あ」
「………あ?」
龍崎がいた。
お互いに何も言うことがないので、沈黙が数十秒続いた。
そしてピシャリと扉を閉めて、龍崎は出ていった。
……まあ確かに気まずいわ。
出ていく気持ちも分かる。
私はフーッと息を吐いて、扉を開け、龍崎の背中に声をかける。
「私はもう行くから、寝るなら、どーぞ」
それだけ言って、私は踵を返して歩く。
少しして振り返ると、アイツが保健室に入っていくのが見えた。
なんというか……、でっかいネコ。
てゆーか、おとなしいライオンみたい。
「…階段に座って時間潰そ」
もうすぐ四限も終わるし、先生もあまり来ないだろう。
マンガみたく屋上なんか開いてないしね。
そうしてやり過ごし、お昼休みになった。