誠-変わらぬ想いの果て-
「―――――ちっ」
しっかりとついてきたはずなのに、校庭に出ると、まるで幻だったかのようにすうっと消えていた。
奏は軽く舌打ちし、頭をかいた。
「さっきのやつ、あれが犯人なんじゃねぇの?」
「たぶん、十中八九ね。――ふっ。私達が手をこまねいているのを嘲笑いにきたみたいね。いい度胸じゃない」
「おーい、奏さーん」
「顔、怖いですよー」
奏は華麗に無視し、帰るために門を開けた。
「おい、もういいのかよ」
「えぇ。元老院でする仕事ができました。みなさんも当然手伝ってくれますよね?」
奏はニィッコリと笑顔で手伝いを要求した。
殺気溢れる奏に否やを言える相手はいない。
ブンブンと首を縦に振った。
「そうですか。あぁ、よかった。何しろあれを一人でするのは大変ですから」
ギイッと音を立てて開く門に、みんなは早くも後悔や諦観の表情を見せていた。