誠-変わらぬ想いの果て-
―――元老院
「きっつー!!」
「新ぱっつぁん、左之さん。俺、当分、字ぃ見たくない」
「あぁー、平助、お前もか。俺もだ。頭痛くなっちまう」
奏達は戻ってきてすぐ、休む暇もなくある建物に向かった。
というより、連れてこられた。
元老院第二課の敷地内にある図書館だ。
ここにはありとあらゆる図書が収められている。
もちろん人間のものもだ。
そしてまた、他にも収められているものがある。
それが今、総出で目を通している妖の戸籍帳だ。
狐という狐を全て洗いだしている真っ最中というわけだ。
「だりぃ」
「きっつぅ」
「はぁ」
「おい、お前ら真面目にやりやがれ」
とうとう土方が三人に物申した。
というものの、土方もげんなりしている。
それはそうだろう。
日本に住んでいる狐の数、どれほどいるか分からないくらいいるのだ。
見た戸籍帳よりも見てない戸籍帳の方が断然多い。