誠-変わらぬ想いの果て-
「お、俺、久し振りに悪寒がした」
「し、死んでもゾクッてくるもんなんだな」
ブルブルと本当に身震いし、両手をさすっている。
顔も心なしか青白い――気がする。
「ではみなさん、行きましょうか」
「そうだな」
「あ、忘れるとこだった。
土方さん、後で土下座な?」
「は?」
奏が土方の方を振り返り、ビシッと指差した。
いい子は人を指差したらいけません☆
悪い子もダメです☆
「楽しみだ、あぁ楽しみだ、楽しみだ。
――――あ、五七五できた」
「おい、ちょ、こら待て!!」
再び門を開き、その門の向こうへ奏達は足を踏み出した。
今度は土方も一緒に。
この頃にはすでに、土方はウダウダと考えていたことがバカらしくなっていた。
仲間との約束を果たすのをためらう必要など、初めからどこにもなかった。