誠-変わらぬ想いの果て-
―――校舎内
「えっと―――ここみたいだね」
奏が教室の扉の上を見ると、1―Bという札がついている。
「あー、本当に気に食わない」
「それは僕も同じだよ。
ねぇ、山崎君、替わってよ」
「これは教職員が決めたもので、俺が決めたものではないので無理です」
すげなく言い切る山崎。
沖田はより一層笑みを深めていった。
この男程、感情と表情に差がある奴は絶対にいない。
ある意味貴重だ。
「じゃあ、また後でね〜」
パタパタと手を振り、奏と山崎は教室の中へと入っていった。
『沖田(珠樹君)、停戦、しようか』
固く握手をかわす二人。
「お前ら、仲がいいのか悪いのかどっちだよ?」
『今は利害関係が一致した仲』
「――そんだけ揃えて言えれば、十分仲いいだろ」
藤堂が呆れたようにため息をついた。
「平助もう行くぞ。
お前達もさっさと中に入れ」
斎藤の鶴の一声に、二人はものすごーく嫌そうにしながらも教室の扉を開けた。