誠-変わらぬ想いの果て-
「私、あれ」
「えー、僕もあれがいい」
「僕もあれ、狙ってた」
「俺も俺もー!!」
みんなの標的が一人に絞られる。
最初の言葉を言った男だ。
みんなの目は人間の目から、獲物をジリジリと囲む猛獣のような目になっている。
「副――顧問の先生。
収拾がつきません」
「分かってる。 こいつらに順番決めろなんて無理な話だった。 おい、もういい。面倒くせぇ。 総司、お前から順番にやれ!!」
「僕達は?」
「左之の後だ」
「私、一番最後!!」
「いいよ」
「やった!!」
珠樹から最後を譲ってもらい、ご機嫌な奏。
相手は誰かと舌なめずりしている。
土方はとりあえず、標的が袋叩きにあわずにすんだと、安堵した。
そして、その何とか命拾いした標的は、可哀相に、沖田が相手だった。
これでは命拾いしたのかどうか。