誠-変わらぬ想いの果て-



―――放課後




「奏ちゃん、奏ちゃん」




女子が何やらざわめいていると思ったら、沖田が窓から手招きしている。


顔はいい沖田だ、さもありなん。


本人は騒がれていることなど全く気にしていないが。


奏は机を避けながら近寄った。




「あれ、今日がいいんだけど。大丈夫?」


「もちろん!!待ってて、準備するから」




珍しく意気揚々と沖田の提案に乗ろうとしている奏に、山崎は不思議そうにしている。


それはそうだ。


いつもは沖田に対して、寄るな、触るな、どっか行けの奏なのだから。




「どこかに行くのか?」


「うん!!甘味食べに!!じゃあ、また後でね!!」




慌ただしく教室を出ていった。




「あの二人付き合ってるのかな?」


「ショックー」


「でも美男美女じゃない?」


「確かに。だから諦めつくよね」




やれやれ。


この場に珠樹がいなくて良かった。




山崎は二人がいなくなった後のガールズトークが耳に入ってきて、ふとこんなことを思っていた。



< 81 / 254 >

この作品をシェア

pagetop