誠-変わらぬ想いの果て-
―――放課後
「奏ちゃん、奏ちゃん」
女子が何やらざわめいていると思ったら、沖田が窓から手招きしている。
顔はいい沖田だ、さもありなん。
本人は騒がれていることなど全く気にしていないが。
奏は机を避けながら近寄った。
「あれ、今日がいいんだけど。大丈夫?」
「もちろん!!待ってて、準備するから」
珍しく意気揚々と沖田の提案に乗ろうとしている奏に、山崎は不思議そうにしている。
それはそうだ。
いつもは沖田に対して、寄るな、触るな、どっか行けの奏なのだから。
「どこかに行くのか?」
「うん!!甘味食べに!!じゃあ、また後でね!!」
慌ただしく教室を出ていった。
「あの二人付き合ってるのかな?」
「ショックー」
「でも美男美女じゃない?」
「確かに。だから諦めつくよね」
やれやれ。
この場に珠樹がいなくて良かった。
山崎は二人がいなくなった後のガールズトークが耳に入ってきて、ふとこんなことを思っていた。