誠-変わらぬ想いの果て-
―――甘味処
「ここ?」
「そうみたいだね」
沖田はクラスメイトから貰ったチラシを見ながら確認した。
目の前には[甘味処 辰巳]という看板がある。
学校の近くに新しくでき、昔の甘味処の風情を味わえるのが売りらしい。
店先に並べられている長椅子には、すでに先客が何人かいた。
「沖田さん、早く注文しましょうよ!!」
「落ち着きなよ。甘味は逃げないから。―――すみませーん」
奥の店番をしている女性を呼んだ。
すると、すぐにメニュー表を持ってやってきた。
「いらっしゃいませ。ご注文がお決まりでしたら…」
「抹茶パフェを一つ!!」
女性の言葉を最後まで聞くことなく、奏は途中で遮った。
「じゃあ、僕は――みたらし団子を四本」
「は、はい」
女性は少々面食らった様子で奥の方へ戻っていった。