かんぺきなあいつ。
…終わった。
もう何もかもが…
今なら3秒で泣ける気がする…。
「柚木ファイトだっ!いくら不可能なことと分かっていても!諦めずに挑戦していくのが男ってもんだ!」
翔正に肩を組まれ男について語られ。
いつもならすぐにでも腕を振り払い、黙らせるべく殴るだの肘うちだのする俺が
今はされるがまま。
泣けるとか思ったけど嘘だ…
泣きたい、けど涙すら出ねぇわ…。
「と、まぁ俺が言いたかったこととはー…、柚木がそういう協力が必要なら?俺に任せろってことだよ!」
じゃあ頑張れよっ、と言いながら翔正は俺の背中をバシッと叩き
教室に入っていった。
「………」
…ドサッ
情けなくずるずると背中を壁に伝いながら、その場に座り込む。
翔正さえいなければ…、こんなことにはならなかったのに…。
いや、元凶は美羽なのか…
つーか、もう今更そんなこと考えたって…無駄か…
グッバイ、俺の青春――――――――――