金髪王子2
「部活の打ち上げの方が大事?」
悲しげな表情を作ってたたみかけると、栞は数秒俺を見つめたあと、
意を決したように口を引き結び、「ちょっと待ってて」と菊地の方へ。
ふたりで何やら相談して、すぐに俺のもとへ戻ってきた栞は、照れくさそうに微笑んだ。
「部活の方、綾音に頼んで、断ることにしたから」
よしっ!
菊地を見やると、ウインクしてよこした。
今度のことでは、菊地にずいぶん借りができたな。
今度、なにかおごらねぇと。