金髪王子2



おいしい食事を終えての、帰り道。



電車で、並んでつり革につかまっていると、大輔くんが聞いてきた。


「あのさ、栞。
今夜、もう少し遅くなっても平気?」


時刻は8時過ぎ。


「今日はもともと、管弦楽部の打ち上げがあるってお母さんに言ってあるから、あと1時間くらいなら平気だけど」


そう答えると、大輔くんは顔を寄せてきた。


「今夜さ、お袋が出張でいないんだけど、ちょっとだけ、うちに寄ってかない?
帰りはもちろん送るから」

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