金髪王子2

「大輔、やめろ!」


すかさず高部先生が大輔くんを羽交い絞めにしたけど、

大輔くんは、それを振りほどこうと暴れながら、まだ倒れた村上先輩をにらみつけている。


「放せ!
一発じゃ足りねー!」


「おいっ、カンジ!
村上を連れてってくれっ!
あとは任せる!」


カンジと呼ばれた天パのイケメンは、「リョーカイ!」とうなずき、少し離れたところにいた、ふたりの男子学生に合図を送った。


さっと、駆け寄ってっきたそのふたりが、村上先輩を左右から抱えあげる。


カンジさんは、村上先輩が顔をあげると、その目を見て言った。


「女の子に乱暴なことするなんて、文学部の面汚しだな。
ちょっと、つきあってもらうよ」


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