金髪王子2

そう聞くと、高部先生はニヤリと笑った。


「ちょっと、灸をすえてるだけだから、心配するな」


「でも……。
さっきの、えっと、カンジさん、でしたっけ?
あと、村上先輩を連れて行った人たちは、高部先生のお友達なんですよね?」


「あぁ、カンジはな。
あとのふたりは、後輩」


「あの、助けていただいたのは本当に感謝してます。
でも、私、村上先輩になにかされたわけではないので、あまり先輩を責めないであげてください」


そう頼むと、高部先生はあきれた、というように口をあんぐり。


「ったく、甘いな、栞は。
でもまぁ、誰かさんみたいに殴ったりはしないから、安心しな。
ちょっと説教する程度だから」

< 392 / 519 >

この作品をシェア

pagetop