金髪王子2

「ちょっと、どっかで休む?
そこにコーヒーショップあるけど?」


大輔くんは優しくそう言ってくれるけど、もうずいぶん遅くなっちゃったし、早く帰らないと。


「だい、じょぶ」


スー、ハー、と深呼吸して、ハンカチで顔をふき、にっこり笑って見せた。


「ごめんね、うれしかっただけだから」


そう言うと、大輔くんもホッとしたように、でもまだちょっとだけ心配そうに眉を寄せて、微笑み返してくれる。


もらったお守りを、大切にカバンにしまい、気持ちを切り替えて、笑顔を大輔くんに向けた。


「遅くなっちゃうから、行こう?」


今度は、私の方から手を伸ばして、大輔くんの手を握った。


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