金髪王子2

「ううん、そうじゃなくて。
ただね、ほら、もうずいぶん前だけど。
私、勇真くんの持ってた、そのぅ、ちょっとエッチな本を見たあと、おかしくなった時期があったでしょ?」


「あぁ、あのときな」


「うん。
今から考えると、自分でも極端だったなって思うんだけど、すごく潔癖になっちゃって」


「でも、あれは、しかたなかったんじゃないか?
すごくショックだったろうなって思ってたよ」


「うん、ショックはショックだったんだけど……。
あっ、そういえば、あのときも大輔くん、勇真くんのこと殴ったって言ってたよね?」


「ん? あぁ、まぁな……」


ちょっとばつの悪そうな表情の大輔くん。



< 405 / 519 >

この作品をシェア

pagetop