金髪王子2

目を見開いて固まってる栞に、思い切って本音をさらす。


「だって、栞は自分の進む道を見つけて、その目標のためには俺とも会わないでいようって、決めただろ?
俺、応援するって言ったけど、ホントは、会えなくなるの、イヤだった。
だけど、栞の足を引っぱることなんてできねーし。
だから、ガマンしてたんだ。
あのとき『あぁ、俺の方が栞に惚れてるなぁ』って痛感した」


あー、すげぇ、みっともねぇ。


でも、栞の誤解を解くためだから、しょうがない。


照れくさくて、情けなくて、栞の目を見られない。


でも、そしたら……。




――ギュッ。


つないだ手を、栞が握りしめてきた。

< 419 / 519 >

この作品をシェア

pagetop