金髪王子2

へぇ、森さん、大輔くんの名前、知ってたんだ。


そのことにちょっと驚いていると、私より先に大輔くんが答えた。


「ちょっと、司書の仕事について教えていただきたいんですけど、今、少し、お時間よろしいですか?」



相変わらず、年上の人に対する大輔くんの態度は、完璧だ。


去年、文化祭実行委員の仕事を一緒にしていたときにも、よくそう思ったっけ。



そんなことを思い出していたら、森さんに準備室に誘われた。


「ちょうど暇だったし、一緒にお茶しながら話しましょうか」


私たちは、紅茶をご馳走になることにした。

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