金髪王子2

照れ隠しなのか、コホンとひとつ咳払いして、大輔くんが聞いてきた。


「それで、栞は、北山学園大の日本文学科に行くってことで、いいんだよな?」


「うん!」


「そっか」



安心したように微笑む大輔くんを見て、ふと思い出した。


大輔くんの留学の噂……。


自分ことでいっぱいいっぱいで、まだ、確かめてなかったんだった。



「あの、大輔くん、ちょっと確認したいんだけど、大輔くんも北山学園大に進むんだよね?」


不安を感じながら聞くと。

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